4歳児の発表会、上の学年や下の学年との兼ね合いもあって、ものすごく悩みますよね。
- 友達と一緒に表現することを楽しめる
- クラスのみんなで声を合わせたり動きを揃えられるところがある
- 3歳児クラスよりは工夫を加えられて、5歳児クラスよりも凝らないように・・・
そんな条件にピッタリの絵本を紹介します!
4歳児の劇遊びにおすすめの絵本5選
ぽんたの自動販売機
ぽんたは、自動販売機を作りました。葉っぱと引き換えになんでも欲しいものが出てくる自動販売機です。ライオンにはりっぱなかんむり、キツネにはおしゃれなくびかざりを…、「ぽぽんのぽぽんで すぽぽんのぽん!」と葉っぱをいろいろなものに変えていきました。しかし、葉っぱと交換できないお願いをしてきたたぬきの女の子。「友達がほしい」というお願いにぽんたは、うんと考え、自分が出て行くことにしたのです。
実は保育士になるまで知らなかったこの絵本。
なんて可愛らしくて、魅力的な絵本なんだ!と衝撃を受けたことを思い出します。
「自動販売機」自体が魅力的ですし、ごっこ遊びに発展しやすく、劇にもすぐに生かせます。
ぽんたと動物たちとのやりとりも楽しめるので、4歳児のこの時期にぴったりです。
おおかみと7ひきのこやぎ
7ひきのこやぎのお母さんは買い物に出かけます。るすばん中のこやぎのもとにオオカミがやってきました。オオカミは「お母さんだよ、あけておくれ」と言いますが、こやぎたちは「手を見せて」「手が黒いからお母さんじゃないよ」「お母さんはそんなにガラガラ声じゃないよ」と見抜きます。しかし、オオカミは手を粉で白くして、声を綺麗にして、こやぎたちをだますことに成功。こやぎたちはあっという間にオオカミに食べられてしまいました。しかし、時計の下に隠れた1番小さいこやぎだけは残っています。そこへ、かえってきたお母さんと1番小さいこやぎが、オオカミのもとへいきます・・・。
とにかくストーリーも分かりやすく、セリフもしっかりしているこの題材。
先生がオオカミ役&お母さん役をやることで即興劇遊びもできちゃいます。
難点は、こやぎが「7ひき」と限定されていることですが…、そこはご愛敬で、発表会ではこやぎが9匹も10匹もいても良いことにしていました。とってもオススメのイチオシ絵本です!
おたまじゃくしの101ちゃん
おたまじゃくしの兄弟は101ぴき。それぞれ1ちゃん、2ちゃん…101ちゃん、と名前がついています。ある日、散歩中に101ちゃんがいなくなってしまいました。お母さんは101ちゃんを探しにいきますが、ザリガニやタガメにおそわれ、気を失ってしまいました。おたまじゃくしの兄弟はお母さんを助けにいき、ザリガニとタガメが気絶しているうちに、みんなで逃げることができました。
上のリンクは絵本ですが、紙芝居もオススメです。
子どもたちって、カエルとおたまじゃくし大好きですよね。
おまけにドジョウやザリガニなど、特徴的な生き物が出てくるので、興味をもちやすく、表現遊びをしやすいです。
ストーリーも緩急があるので見ごたえバッチリ。ぜひBGMを効果的に使って臨場感たっぷりな劇にするのがおすすめです!
とりかえっこ
遊びに出かけたひよこが出会った動物たちと鳴き声をとりかえていきます。ネズミととりかえて「ちゅうちゅう」、ブタととりかえて「ぶうぶう」。最後はカメととりかえます。なんとカメの泣き声は「む」。かえってきたひよこの泣き声をきいて、お母さんはびっくり。なんとここでお話しが終わります。
こちらは少し変わり種!
起承転結がはっきりしているストーリーというよりも、繰り返しを楽しむ題材です。
子どもたちは動物の鳴き声をマネするのは大好きですし、最後の「む」というオチが最高で、楽しいです。
ストーリーとしては単純なので、私は劇にするときはオペレッタ風にしました。ただ、オペレッタ用の曲が売られているわけではないので、作詞作曲が必要なんですけどね・・・。
作詞作曲を子どもたちとやるものおもしろいですよ^^
かえるののどじまん
かえるむらのかえるたちは歌が大好き。そこで、のどじまん大会をひらくことになりました。登場したのは、そっくりかえる、ふりかえる、かんがえる…。どのかえるも緊張して、「カ~ン!」(不合格)の連続。そこに、雨が降ってきてかえるたちの合唱が始まります。「優勝~!」やっぱりみんなで歌うのがいちばんですね。
こちらは、オペレッタにするのが人気の絵本ですね。
子どもたちがかえるになって、歌って踊る様子は、とってもかわいいです。
”緊張している”という設定も、発表会で緊張してしまう子どもたちに重なって、見ている保護者さんたちもほっこりしてくれること間違いなしです。
4歳児の発表会(劇遊び)のねらい例
4歳児の発表会のねらいは、「友達と〜」というのをポイントに以下の2つが考えられます。
- 自分の役を分かって、友達と一緒に表現する楽しさを感じる
- みんなで声を合わせたり動きを揃えたりする中で、クラスの一員として自分の力を出す楽しさを感じる
自分の役を分かって、友達と一緒に表現する楽しさを感じる
4歳児は、自分のやるべきことが分かって、友達の動きにも興味をもてる発達段階です。
「自分のやるべきこと」が分かるように、はやめに役に必要な小物や大道具を作って、遊びの中で動いたり、言葉をくりかえ言ったりして、楽しみながら自分の役の動きを引き出せると良いですね。
また、「友達の動きに興味をもてる」ように、まずは同じ役の友達と動く機会をたくさん作りましょう。その役が一人の場合は、同じ場面に出る友達と一緒にすると良いです。一緒に必要な小物を作ったり、なりきって動いてみたりしましょう!
そして、クラス全員で劇を通しながら、友達の言葉や動きに気づいて、相手に応じて動いたりやりとりしたりしながら、劇のおもしろさを感じていけるようにすると良いですね。
みんなで声を合わせたり動きを揃えたりする中で、クラスの一員として自分の力を出す楽しさを感じる。
「みんなでやろう」という気持ちを強くもてる4歳児。
発表会をみんなですることに期待をもちながら、自分なりの動きや力を出し、それを認められるうれしさを感じられるようにしましょう。また、友達の演じている姿に関心をもったり、応援したりできると良いですね。
子どもたちの興味に沿った題材ですすめよう
クラスの雰囲気に合った題材を選ぶことができたら、あとはとにかく楽しみながら着々と準備をするだけ!
だから、題材選びは大切なんです^^
クラスの子どもたちの好きなこと、興味のあること、実態を見ながら、題材選びをすると、きっとうまくいきます!