保育園・幼稚園最後の発表会である5歳児、年長組。
保護者の期待も高まっていて、題材どうしよう…と頭を悩ませますよね。
長い話も読めるようになってきているので、候補も無限にある…
- 5歳児が興味をもちやすいストーリー
- オリジナル要素を入れやすい自由度の高い題材
- 背景や小物で世界観の演出がしやすい
そんな条件にピッタリの絵本(童話)を5つ紹介します。
劇遊びのねらいも最後に紹介しているので、悩んでいる方はぜひ参考にしてみてくださいね。
5歳児の劇遊びにおすすめの絵本5選
ももたろう
あるところに、おじいさんとおばあさんがいました。おばあさんが川で洗濯をしていると大きな桃が流れてきました。おばあさんは桃を拾って家に帰っておじいさんと割ってみると、中から子どもが出てきました。「ももたろう」と名付け、たいそう可愛がりました。大きく成ったももたろうは鬼退治に行くことにします。おばあさんが作ったきびだんごを腰に付けて、イヌ・サル・キジを仲間にして鬼ヶ島に向かいます。桃太郎たちは見事鬼を倒し、鬼に奪われたものを取り返してきましたとさ。
定番の昔話!場面展開が多いので、演出にこだわるのが◎
有名な話なので、工夫次第では3歳児・4歳児でも劇にできます。
”5歳児だからこそ”できることを演出にふんだんに盛り込みましょう。
- 影絵などの仕掛けを使う
- セリフは子どもたちで考える
- 効果音を子どもたちが楽器で… などなど。
ぜひ園でできる最大限の工夫をしてみてくださいね。
浦島太郎
うらしまたろうは、海でいじめられていたカメを助けました。そのカメが、竜宮城につれていってくれます。竜宮城の生活は夢のよう。うらしまたろうは、時間も忘れて楽しんでいました。ふと家のことを思い出し、帰ることにしました。乙姫さまから玉手箱をもらい「ぜったいにあけちゃダメ」と言われて持って帰りました。家につくと、あたりの景色がすっかり変わっています。おどろいたうらしまたろうは、玉手箱をあけます。箱をあけたうらしまたろうは、おじいさんになってしまいました
こちらも定番の昔話。海の中や玉手箱など幻想的な場面の演出で5歳児らしさを表しましょう!
海の中や、竜宮城は背景が命!
布をたらしたり、子どもたちと絵の具などで書いたりして、表現するのがオススメです。
また、物語のオチとなる玉手箱の場面。おじいさんになる場面は、それまでの浦島太郎役と配役を変えてもいいですし、すぐにつけられるひげを用意しておじいさんらしくしても良いですね。
わらしべ長者
貧しい男が、一本のわらを、物々交換していきます。最初は、赤ちゃんを連れたお母さんからみかんと交換してもらい、高級な反物→馬→お金持ちの娘との結婚…と素敵なものに変わっていきます。正直でやさしい男が最後にしあわせになるお話しです。
夢のある話しで楽しいですよね。これを表現できるのは5歳児ならでは!
物々交換の繰り返しでありながらも、貧しい男の気持ちの変化を描かれている作品。
他の園の見学にいったときに、5歳児がこの劇をやっていて、繰り返しで見やすいのに物語が展開していっておもしろいな、と感じたのでオススメ5選に入れました。
エルマーの冒険
エルマーは、ネコから”どうぶつ島にかわいそうなりゅうがいる話”を聞きました。エルマーは荷物を準備してどうぶつ島に向かいます。どうぶつ島ではサル、サイ、ライオンなど動物たちが襲ってきますが、エルマーは準備したもので見事交わすことに成功します。最後は、ワニを利用して川を渡り、無事にりゅうを助け出すことができました。
心ときめく冒険ストーリー!地図が載っているというワクワク感^^読み聞かせ中から盛り上がります。
登場キャラクターもたくさんあって、ストーリーの起承転結もしっかりしていて、年長といったらこれ!みたいなイメージが勝手にあります。
この題材は演出にこだわりすぎず、シンプルにストーリーを追っていくのが見ごたえがあるように思います。
私は絵本の挿絵を着色して壁面に飾り、子どもたちのイメージを膨らませられるようにしました。
おむすびころりん
おじいさんが穴の中におむすびを落としてしまいました。おむすびを追いかけていくと、穴の中はネズミの家。ネズミたちはおむすびをくれたお礼にと、宝の入った箱をプレゼントしてくれました。それを聞いたいじわるなおじいさんは宝を手に入れようと、おむすびを穴の中に投げ、強引に宝を奪おうとします。いじわるなおじいさんは、ネズミのいうことも聞かなかったので、穴の中が真っ暗になって出られなくなってしまいました。いじわるなおじいさんはボロボロになってやっとの思いで穴を出ましたとさ。
「おむすびころりん すっとんとん」の語感がいいですよね~
おむすびを転がす演出は、おむすびに棒をつけて手動で動かすと、劇として分かりやすく、子どもにも役割が振れていいですよ。
おむすびが転がる坂、そして穴に見える終着点をしっかり作っておいてくださいね。
5歳児の発表会(劇遊び)のねらい例
5歳児の発表会のねらいは、「学級で一つのものを」というポイントで以下の2つが考えられます。
めあてに向かって、自分の力を発揮したり友達と刺激し合ったりしながら、表現する楽しさを味わう
みんなで気持ちを合わせて取り組み、やり遂げた達成感を味わい、学級のつながりを深める
めあてに向かって、自分の力を発揮したり友達と刺激し合ったりしながら、表現する楽しさを味わう
役や場面に応じて、自分なりに言葉や動きを考えたり工夫したりできる発達段階です。
その子なりの表現を認めながらも、ストーリーに合った表現ができるように援助していきましょう。
また、友達の動きや表現に関心をもち、刺激を受けたり、友達のがんばりに気付いたりできます。場面や役ごとに見合う機会を作り、お互いの良いところや「もっとこうした方が良いんじゃない?」とアドバイスを言い合うこともオススメです。
みんなで気持ちを合わせて取り組み、やり遂げた達成感を味わい、学級のつながりを深める
気持ちを合わせられるように、発表会へ向けて見通しをもてるようにしましょう。発表会までのスケジュールを書いたカレンダーを掲示して、”今日やったこと”や”明日やること”を書き出しておくと、必要な物や動きを考えて自分たちで作っていくことができます。
その中で、互いの動きをみたり聞いたりしながら、気持ちを揃えていけるはずです^^
今までに培ってきた学級のつながりを感じながらすすめよう
発表会は、それまでのいろいろな行事で培った学級のつながりを感じられる機会ともなるでしょう。
子どもたちと絵本の世界を楽しみながら、演出の工夫や学級ですすめていくおもしろさを感じていけると良いですね!